ディーゼルエンジンは「燃費が良く力強い」というイメージから、多くのドライバーに選ばれてきました。しかしその一方で、維持費の高さや排気ガスの問題、振動や騒音といったデメリットがあるのも事実です。ディーゼル車を選ぶなら、こうした弱点をきちんと理解しないと、購入後に後悔してしまう可能性もあります。
この記事ではディーゼルエンジンの仕組みを踏まえながら、特に見落とされがちなデメリットや維持管理の難しさを中心にわかりやすく解説します。あわせてメリットも整理し、後悔しないディーゼル車選びのヒントをお届けします。
ディーゼルエンジンの大きなデメリット

ディーゼル車には魅力もありますが、購入前に必ず知っておきたいデメリットがあります。
初期コストが高い
ディーゼル車はガソリン車と比べると車両価格が高くなる傾向があります。
特に近年のクリーンディーゼル車は環境技術を多く搭載しているため、購入価格が高額化しがちです。短期的に見れば負担感が大きく、人によっては予算オーバーになる可能性もあります。
整備費用とメンテナンス負担
ディーゼルエンジンは高い圧縮比で動くため、部品にかかる負担が大きくなります。加えてDPF(ディーゼル微粒子フィルター)の清掃や尿素SCRシステムの補充など、ガソリン車にないメンテナンスが必要になることが多いです。
専門的な整備が必要なため、点検や部品交換の費用も高めで、維持管理に手間とお金がかかると感じる方もいるでしょう。
寒冷地での燃料凍結リスク
ディーゼル車は軽油を使用しますが、軽油はガソリンよりも凍結しやすく、冬場の寒冷地では燃料が固まってしまう恐れがあります。
寒冷地仕様の軽油を使う、添加剤を入れるなどの対策が必須で、冬の維持費や手間が増える点に注意が必要です。
排気ガスと規制
ディーゼルエンジンはかつて排気ガスの汚染源として批判を受けてきました。
最新のクリーンディーゼル技術で大幅に改善されていますが、それでもNOx(窒素酸化物)やPM(粒子状物質)の規制は厳しく、都市部では走行制限がかかる地域もあります。今後さらに規制が強化される可能性がある点も考慮しておきましょう。
エンジン音や振動
ディーゼル車はガソリン車に比べてエンジンの振動や音が大きい傾向があります。
特にアイドリング時の「ガラガラ音」が苦手という方もいるかもしれません。最新モデルでかなり静粛性は改善されていますが、それでもガソリン車と完全に同等というわけではないため、購入前に試乗で確認することをおすすめします。
ディーゼルエンジンのメリット
とはいえ、ディーゼルエンジンには多くの人に選ばれるだけのメリットもあります。
燃費の良さ
熱効率が高く、同じ距離を走るのに必要な燃料が少ないため、燃費性能が優秀です。
さらに軽油はガソリンより単価が安いため、燃料代を抑えやすく、特に走行距離が多い方にとっては大きな魅力です。
大きなトルクでパワフル
ディーゼルエンジンは低回転から強いトルクを発生するので、坂道や荷物を積んだ状態でも力強く走れます。
商用車やアウトドア用途など、負荷のかかるシーンに強いのが特長です。
耐久性
構造が頑丈で耐用年数が長く、走行距離が伸びるユーザーに向いています。
部品が重厚に作られているため、しっかりメンテナンスすれば長く使えるエンジンです。
ディーゼルエンジンの仕組みと進化

ディーゼルエンジンは、空気をシリンダー内で高圧縮し、その高温の空気に燃料を噴射することで自然着火させる仕組みを持っています。
火花点火プラグを必要としないため構造的にシンプルで耐久性を確保しやすいのが特徴です。
しかし燃焼温度や圧力が非常に高いため、部品への負担が大きく、頑丈な素材や精密な制御技術が欠かせません。
近年は環境規制の強化に伴い、ディーゼル特有の黒煙や窒素酸化物を抑制するための高度な排出ガス後処理システムが搭載されるようになっています。
こうした進化により、従来のイメージよりもクリーンで扱いやすいエンジンへと大きく変わりつつあります。
ディーゼルエンジンの燃焼プロセス
ディーゼルエンジンでは、シリンダー内で吸入した空気をおおむねガソリンエンジンの2倍以上の高い圧縮比で圧縮します。
これにより空気が高温高圧状態になり、そこに噴射された軽油が自己着火して燃焼が始まります。
この自己着火方式は熱効率が非常に高く、同じ量の燃料でもより大きなエネルギーを得やすい仕組みです。
反面、燃焼の際にスス(PM)や窒素酸化物(NOx)が発生しやすいため、燃焼制御技術や噴射タイミングの最適化が欠かせません。
クリーンディーゼル技術の進化
環境規制が厳しくなる中で、クリーンディーゼルと呼ばれる排出ガス対策技術が急速に進化しています。代表的なのがDPF(ディーゼル微粒子フィルター)で、排気中の粒子状物質を捕集・燃焼させて除去します。
また尿素SCRシステムは、尿素水を噴霧してNOxを化学反応で無害化する仕組みです。
これらの後処理装置により、排出ガスを大幅に浄化できるようになりました。さらに燃料噴射の高精度化やターボチャージャーの制御技術の進化もあり、以前よりも静かで扱いやすいエンジンになっています。
ただし、こうした高度な技術は定期的な点検や補充を怠ると故障の原因になるため、ユーザーのメンテナンス意識が重要です。
これからのディーゼルエンジン
今後のディーゼルエンジンは、バイオディーゼルや合成燃料の活用と組み合わせることで、さらなる環境負荷の低減が期待されています。
また、エンジン制御の電子化が進み、より柔軟に排出ガスや燃費を管理できる技術も開発されています。
電動化が進む時代においても、大型車両や建設機械、長距離輸送分野ではディーゼルが必要とされ続けると予想されるため、規制に対応しつつ高性能を維持できる技術革新がますます重要になるでしょう。
ディーゼル車が向いている人

デメリットを理解したうえで、ディーゼル車が合うのはどのような人なのか見ていきましょう。
長距離・荷物を多く運ぶ人
燃費の良さと強いトルクを活かせるため、高速道路の長距離移動や荷物を多く積む仕事、アウトドアなどに使う方には大きなメリットがあります。ガソリン車よりも走行コストを抑えながら力強い走りを楽しめます。
こまめなメンテナンスを負担に感じない人
ディーゼル車は高い圧縮比による負荷が大きく、オイルやフィルターの管理がガソリン車以上に重要です。
たとえばDPFの再生処理や尿素補充などを含めた定期的なメンテナンスを怠ると、性能低下や高額な修理の原因になります。
こうした手間を理解し、計画的に整備を実施できる人なら、ディーゼル車の高い耐久性と燃費性能を最大限に活かすことができます。
逆にメンテナンスを面倒に感じる方には向かないため、自分の性格や使い方をよく見極めることが大切です。
ディーゼル車の未来
ディーゼル車は電動化の波に押されつつありますが、大型車両や建設機械、長距離輸送分野ではまだまだ必要不可欠です。今後はバイオ燃料や合成燃料との組み合わせで環境負荷をさらに抑えながら、生き残っていく可能性があるでしょう。規制に適合しながらどう進化していくかに注目が集まっています。
ディーゼルエンジンのデメリットと後悔しない選び方 まとめ
ディーゼルエンジンは燃費やパワーに優れる一方で、初期コストや整備の負担、騒音、排気ガス規制などデメリットも無視できません。
だからこそ、安易に「燃費が良いから」ということだけで選ばず、自分の走行スタイルやメンテナンス意識に合っているかを十分に検討することが大切です。
今後の電動化や規制強化の動向も視野に入れながら、後悔しないディーゼル車選びを進めましょう。
車の加速が鈍くなった、燃費が悪くなったなどの症状はエンジン内部やDPFの汚れが原因かもしれません。
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